絶滅の危機にあるキタシロサイの1頭がアメリカの動物園で死に、世界で生存するキタシロサイは3頭だけとなりました。アメリカ西海岸のカリフォルニア州にあるサンディエゴ動物園で22日、飼育されていたキタシロサイの「ノラ」が死にました。動物園やアメリカのメディアによりますと、ノラは細菌感染や老衰のため、ことし9月から治療を受け、今月13日には手術も行われましたが、体調が急変し、獣医師の判断で安楽死させたということです。サンディエゴ動物園では、キタシロサイの絶滅を防ごうと繁殖を助ける技術の開発にも取り組んできただけに、ノラの死で「大きな衝撃を受けている」とネット上でコメントしました。国際的な自然保護団体、WWF=世界自然保護基金によりますと、キタシロサイはアフリカ中部に生息し、1960年代には2000頭以上がいましたが、密猟などで数が激減し、もはや野生には生息していないということです。このため、今回ノラが死んだことで、生存しているキタシロサイはケニアの自然保護区にいる3頭だけとなりました。ケニアの自然保護区では体外受精なども検討しているということですが、キタシロサイは絶滅寸前に陥っています。
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